『Steins;Gate (シュタインズ・ゲート)』 5pb : 【補論】 "鳳凰院凶魔"の戦い
Steins;Gate (シュタインズ・ゲート) (数量限定版) - Xbox360
- 出版社/メーカー: 5pb.
- 発売日: 2009/10/15
- メディア: Video Game
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そもそもの「まゆりの見舞われる不幸」そのものが、偶発的な悲劇ではなく、「オカリンの時空改変」のせいである。(少なくともオカリンには。かなりの確率で実際にも)
であるからにして、「まゆりを救う」=「時空改変を安易に求めたことの否定」の図式が存在している。まゆりを救うことは、オカリンのエゴだけではなくて、過去において罪を犯した自身のエゴを、糾弾するものでもあるのだ。
そして各ヒロインは、そのトラウマの回収に「時空改変を使っている」ので、まゆりルートのエンディングまでは、「まゆりを救うオカリンのエゴ」ではなく、ひたすらに「オカリンの?贖罪?」で、一直線に解釈しても問題ない。
で、最後にクリスで引っ繰り返して、「罪を犯し、それを償うこと」は、「じゃあ、はじめから何もしなければよかったんだ」とは、イコールにならないことが表明される。時空改変という罪を犯し、それを償った一連のストーリーを経ることによって、初めて、「時空改変を正しく使うこと」、それも「シュタインズゲートへと至り、時空改変の力を葬り去ること」という、「時空改変の否定」の完成に至る。"本当にケリをつけに行く"わけである。
この物語は、「時空改変を使って罪を犯し、それを思い知ること」「時空改変を使ってその一つ一つの罪を償い、その痛みを背負うこと」に留まらず、「その経験全てを?無駄?には帰さず、その経験を通して、時空改変を葬り去る戦いに挑むこと」のプロットになる*1 *2。
この戦いに勝利してこそはじめて、厨二病患者であるところの鳳凰院凶魔は、"機関"との戦いに終止符を打ち、時空の支配体制を打倒出来るのでフゥーハハハハーーーーー!!!!!!
※こちらが本エントリ 『Steins;Gate (シュタインズ・ゲート)』 5pb : 無かったことにはしてはいけない。その行為は、決して無駄ではないのだから - 0殻 正直、補論のほうが余程まとまっている。
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